マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

【理事長のギモン】区分所有者の迷惑行為にマンション管理組合はどう対処すべきか?

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現在コンサルティング中のマンションの理事長さんから、以下のような相談を受けました。 

・総会で承認された修繕工事の実施の際に、クレーマーである組合員による妨害行為によって工事の中断等が発生したため、こうした行為に対する措置を定めるための管理規約の改正を検討したい。

 

・上記の妨害行為によって工事の見積金額が増えた場合や、清掃員の管理室への入室を妨害する行為、樹木の伐採に対する嫌がらせ等に関しては、管理規約では禁止事項として具体的に規定していない。

 

 

上記のような行為は、区分所有法における「共同利益背反行為」に該当するため、管理組合としての対処方法が規定(第57条〜60条)されています。

 

また、当該マンションも含めて、標準的な管理規約においては、「理事会決議を経たうえで本人対して勧告や警告を行える」旨の規定があります。

 

まずは、こちらから実行するのが穏当でしょう。

 

ただ、その後も事態が改善しない場合には、

区分所有法の規定にもとづく以下の3つの対処方法を取ることができます。

 

 1)迷惑行為をやめさせる「行為の停止等の請求

 2)共用部分自体を使えなくする「使用禁止の請求

 3)相手の区分所有権を強制的に売却させる「区分所有権の競売請求

 

1)については、総会の普通決議(出席した区分所有者の議決権の過半数の賛成)を経たうえで訴訟の提起ができます。

 

その際に組合が被った損害に関する賠償請求も併せて行えばいいでしょう。

 

なお、必ずしも、1)→2)→3)の順で訴訟を提起する必要はありません。

 

ただ、2)と3)には、厳格な要件があります。

 

総会も「特別決議」(区分所有者及び議決権の4分の3以上の賛成)が必要となるうえ、本人に弁明の機会を与える必要があります。

 

<参考記事>

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