世直し本舗|村上智史の「士魂商才!」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史がご紹介します。

「管理組合自治主義」からの転換を迫られる分譲マンション

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7月12日付の日本経済新聞に、「マンション管理組合 空き家に苦慮 住民の危機感薄く 専門家登用進まず」と題した記事が掲載されていました。

 

www.nikkei.com

本記事の要約は、以下の通りです。

■ マンション内の空き家が問題になり、管理組合が対応に苦慮している。住民の高齢化や役員のなり手不足で、機能不全に陥る管理組合も目立つ。

■ 国は外部専門家の登用を推奨するが進んでいない。住民の当事者意識が乏しいことが背景にある。

■ 6月下旬、都内マンションの理事会では、昨年亡くなった住民の管理費等が未納になっている。未納問題がこじれている原因は、住民の娘が相続放棄しているためだ。
■ そこで管理組合は、競売を視野に「相続財産管理人」を選ぶことを理事会で決議し、今後、臨時総会の開催日を詰めることとした。
■ 東京都マンション管理士会も、「親のマンションを子が相続放棄する例が増えている」と証言する。
■ マンションで空き家が増えると、管理費・修繕費が集まらなくなる。修繕計画など重要事項が決められなくなり、マンションの存続が危うくなる。

■ 一方、住民の高齢化で役員のなり手がいないなど、組合運営が難しくなるところも目立つ。こうしら組合では、外部の専門家にマンションの運営を委ねるところも出始めた。
■ 都内のマンション(築37年・35戸)の総会では、マンション管理士が理事に就任することが決まった。住民の高齢化が進むだけでなく、区分所有者の外国人比率が半数近くを占め、総会の出席率も低迷している現状を打破することが目的だ。

■ 国交省は2016年、管理組合の規約づくりのモデルとなる「標準管理規約」を改訂した。外部の専門家を理事長や役員に活用することを盛り込んだ。

■ 組合に第三者が加わることで、住民の合意形成が円滑に進むケースもある。都内のマンション(築46年)では、長らく高額の耐震工事の実施に理解が得られず頓挫していたが、2年前にマンション管理士が理事長に就任してから賛同が増え、8月の総会で工事が決まる見通しだ。

■ ただ、こうした専門家の登用はまだ少ない。国交省の18年度調査では、実際に選任した割合は3%にとどまる。

■ 外部登用が進まない理由の一つは費用だ。マンション管理士など専門家を役員に招けば月額3万~11万円の報酬が発生する。東京都調布市のマンション組合理事長は「役員にはならない、お金も出さない、といった住民が多い」と嘆く。

■ 住民と管理組合の危機意識も乏しい。自治体からの専門家の派遣を希望するのは運営に熱心な管理組合からばかりで、リスクが高い組合からの応募はないのが実態だ。

 

相続放棄問題については、本ブログでも、マンション管理組合にとって近い将来深刻化するのは確実としてすでに何回か取り上げています。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com 

 yonaoshi-honpo.hatenablog.com  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 竣工当初からの徴収額が少なすぎるがゆえの修繕積立金の不足問題など、もともと管理組合は宿命的とも言うべき大きなリスクを抱えていますが、少子高齢化の影響から所有者不明や相続放棄のリスクが今後新たに加わることは間違いないでしょう。

 

最大の問題は、

これを解決する主体は誰なのかが不明ということです。

 

管理会社はまず対応できない、でしょう。

 

本テーマに関する勉強も、備えもまずしていないですから、せいぜい顧問弁護士を紹介するくらいしか期待できません。(当然別途費用がかかります。)

 

そうなると、管理組合の役員が自ら行動するしかありません。

しかし、実際どこまでできるかはかなり疑問です。

 

まず、どこから手を付けたらよいかが分からないはずです。

 

相続放棄された住戸が現れた場合、滞納管理費の債権者として管理組合が自ら家裁に申立てを行い、相続財産管理人を選任してもらうまでのプロセスや必要な費用を理解しなければなりません。

 

管理人を選任するためには、100万円程度の予納金を納める必要があると言われています。

 

そうなると、管理組合からその出費ができるように臨時総会を開催しなくてはなりません。

 

こうした一連の手続きを円滑に行うことが、区分所有者間を輪番制で回しているのがもっぱらの組合役員にできるとは思えません。

 

そろそろ管理組合の運営について真剣に外部専門家の登用を積極化していくスキームを選べるよう国も本腰を入れる必要があるのではないでしょうか。

 

これまでの長らくの間、マンション管理組合の運営は区分所有者自身が主体的に行うことが暗黙の前提とされてきました。

 

いわば「管理組合自治主義」です。

 

それは、国交省が定めた「標準管理規約」を読めば一目瞭然です。

管理組合の役員は、区分所有者にしか就任資格が与えられていません。

 

マンション管理士などの外部専門家が理事長などの役員に就任しようとすれば、この管理規約を改正する必要が出てきます。

 

それを実現するには、

全区分所有者の4分の3以上の賛成を集めなくてはなりません

 

しかし、本記事にも紹介されているように、外部専門家の導入が必要なマンションほど、無関心層の存在や所有者が不明などの事情でこの規約改正を実現できないという厄介な事態に直面するわけです。

 

したがって、現状の標準規約については、将来の運営体制転換のための大きな障害にならないよう、(区分所有法と同様に)役員の資格要件を区分所有者のみに限定しないようにするなどの見直しをすべきでしょう。

 

すなわち、管理組合自治主義から「所有と経営の分離」への転換を促すわけです。

 

そして、このパラダイム転換に備えて、実務に強くて管理組合が頼れるプロのマンション管理士を育成する仕組みを構築することが重要です。

 

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築38年目でエレベーターのリニューアルを決断した管理組合の事情

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都内にあるコンサルティング中のマンションでは、先日の臨時総会で、設置後38年目を迎えるエレベーターをリニューアルすることを決議しました。

 

保守点検についてはフルメンテナンス契約が付帯してるものの、すでに通常の更新周期(25年〜30年)を大きく超過しており、突然の故障等による停止によって居住者の日常生活に支障が出るリスクがあります。

 

今期理事会で、リニューアルについて検討した結果、2つの理由から実施することとしました。

 

1)マンションの建替えまでに少なくとも1回の設備更新は避けられないこと

 

2)リニューアル工事によって、地震・停電発生時の閉じ込め防止対策や耐震性強化のための安全対策を施すことができること

 

実は、もう一つ、理事会の決断を後押しした事情があります。

 

それは、保守点検費用の節減効果です。

 

現状のメーカー系に委託している保守点検を非メーカー系に切り替えることでおよそ半減できます。

 

そのため、今後30年の期間で考えた場合、その節減効果で今回のリニューアル費用の大半を回収することができるからです。

 

このマンションでは、昨年末から管理委託費の適正化に取り組み、約3割のコスト削減に成功しました。

 

しかしながら、エレベーターの保守費用については、「リニューアルしない限り現状の水準がベスト」という結論になるため、見直しの対象外としていました。

 

今回のエレベーターのリニューアル工事の実施によって、管理コストの適正化も完結する見通しとなりました。

 

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

           f:id:youdonknowwhatyoulove:20180907095250g:plain

 

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侮れない!新電力への切替えによるコスト削減効果

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2016年の4月から電力小売りが全面自由化され、ガス会社、通信会社や管理会社などの異業種企業もこぞって「新電力」に参入しています。

 

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ただ、全般的に無関心層の多いマンション管理組合ではまだまだし新電力への切り替えは行われていないのが実情です。

 

しかし、です。

 

当社がコンサルティングしている管理組合では、

複数の新電力から相見積もりを取得したところ、予想以上に料金削減ができることがわかりましたのでその一部をご紹介します。

 

 

【ケース1】 東京都76戸の場合(低圧電力 受電先:東京ガス)

 

この管理組合はすでに「東京電力」から「東京ガス」に切り替え済みで、現在210万円の電気料金を支払っています。

 

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しかしながら、新電力3社から見積もりを取ったところ、さらに最大10%の削減ができることがわかりました。

 

ちなみに、

基本料金が下げられる「電子ブレーカー」がまだ導入されていないのですが、導入によってさらに年間20万円弱の削減が可能であることもわかりました。

 

<参考記事>

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

【ケース2】 神奈川県90戸の場合(高圧電力 受電先:東京電力)

 

こちらのマンションは共用部の電力を高圧で受電しています。

そのため低圧に比べると3割くらい料金単価が安くなっています。

 

そのため、以前は高圧電力の場合、新電力に切り替えても料金はほとんど下がらないと言われていました。

 

しかしながら、先般相見積もりを取得したところ、各社とも10%近い削減効果があることがわかりました。

 

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 今年の10月から、いよいよ消費税率が10%に改定される予定です。

 

当然ながら、

各マンション管理組合も漏れなくこの増税の影響を受けることになります。

 

そのショックを緩和するためにも、

新電力への切替えを検討されることをお勧めします!

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

 

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マンション保険料が大幅増額改定につき、急遽「臨時セミナー」開催のお知らせ

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突然ですが、

今年10月からマンション保険料の増額改定が予定されていることをご存知ですか?


しかも、今回は全損保一斉の改定になります。

 

今回の値上げは大々的で、保険料が大幅に上がるそうです。

 

したがって、今年もしくは来年あたりに契約更改を迎える予定の管理組合さんは要注目です

 

と言うのも、たとえ来年の更改予定であっても、増額前に先行して更改しておけば、保険料の負担増を4年くらい遅らせることができるからです。

 

また、5年分の保険料を一時払い済みでも、未経過期間の保険料は返還されます。

 

ただし、増額後の保険料を計算できるのが、今月からと言うから遅すぎる!!

 

多くても月1回の理事会を開催するに過ぎない管理組合の時間軸にまったく合っていません。
 

保険代理店も兼ねている大手管理会社もすべての管理組合にはとても告知しきれないものと予想します。

 

顧問先の管理組合さんには逐次ご連絡し、対応につきご提案していますが、一般の管理組合さんは自らが主体性をもって取り掛からないと、みすみす高い保険料での更改を余儀なくされることになってしまいます。

 

そこで、弊社では急遽今月セミナーを開催し、保険業界の最新動向と保険料の改定見通しをお知らせするとともに、管理組合の取るべき対策についてご案内することとしました。

 

  

先着10名様のお申し込みを受け付けております。お早目にご応募ください。

 

【日時・会場】

令和元年  7月 27日(土) 

13:30~15:00

 

LEAGUE 地下1階 ミーティングスペース

東京都中央区銀座3-11-3

東京メトロ「東銀座」駅歩2分 「銀座」駅歩5分 

 

 

 

【参加料金】

 お一人様  2,000円(税込) 

※ ただし、下記のいずれかの条件に該当する方は「無料」とさせていただきます。

初めて弊社セミナーに参加される方

弊社に個別にご相談いただける方

 

【内 容】

1. 講 演 

(1)最新の保険業界の動向と保険料の増額改定の見通しについて

マンション保険を取り巻く最新情報と管理組合のとるべき対策などについて、以下のテーマで損害保険会社担当者様から講演いただきます。

 

・保険料の増額改定を決断した業界事情について
・今年10月からの改定の見通し(築年別)
・中途更改することが望ましいマンションとは?
・保険料負担の軽減のために管理組合として打つべき対策は?

 

<講 師>
日新火災海上保険(株) 経営企画部グループ長 植木 宏文氏

 

(2)マンション管理適正化診断のススメ

「マンション管理適正化診断」とは、管理組合の運営全般が適正に実施されているかどうかをマンション管理士が客観的に診断し、その結果をポイントに換算して評価する無料のサービスです。

 

具体的に、「どのような診断項目を行うのか?」「なぜその診断が必要なのか?」「診断を受けるにはどのような手続きが必要か?」「なぜ無料なのか?」についてわかりやすく解説いたします。

 

また、この診断の結果に応じてマンション保険料の割引きが受けられるというメリットがあります。

 

高経年マンションで保険料の増額リスクに直面している管理組合はもちろん、まだこの診断を受けたことのない組合役員さんはぜひ知っておかれるとよいでしょう。

 

<講 師>
(株)マンション管理見直し本舗 代表取締役 村上智史 

 

2. 個別相談会(※希望者のみ)

講演終了後、個別のご相談も承りますので、事前にご予約ください。

 

【お申込み方法】

弊社サイトの問合せページから「セミナー参加希望」と明記のうえ、マンション名、連絡先等を記載してお申し込みください。 

  

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「管理組合理事による3千万円着服事件」から学びたいこと

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6月25日に、マンション管理組合の元役員が多額の着服で逮捕されるというニュースが飛び込んできました。

 

news.biglobe.ne.jp

 

事件の概要は以下の通りです。

■ 警視庁は25日、マンション管理組合の口座から約2000万円を引き出して着服したとして、業務上横領の疑いで、元会計担当理事(女性 76歳)を逮捕した。

■ 元理事は、100回以上にわたって計約3600万円を着服したとみられる。

■ 元理事は、平成25年1月から26年12月にかけて、東京都江東区にあるマンションの組合名義の口座から、52回にわたって預金を引き出した疑いがある。

■ 元理事は「家族と経営していた会社の運転資金に使った」と説明している。

■ 警視庁によると、元理事は10年から管理組合の会計担当理事を務めていた。28年7月以降、通帳を持ったまま行方不明となったため、組合理事長が通帳を再発行して着服が発覚したという。

 

ニュースの見出しでは、元役員の着服額は2千万円となっていますが、記事本文を読むと実際の着服額は合計3千万円を超えるようです。

 

このマンションでは、8年以上の間、預金残高と決算数値の照合すらきちんと行われていなかったものと思われます。

 

管理組合の定期総会では、過去1年間の会計報告を必ず行うことになっていますが、その際、預金先銀行の発行する残高証明書を添付のうえ 貸借対照表の預金残高と齟齬がないかを確認できるようにしています

 

管理会社が会計事務を受託している場合には、決算書の正当性を立証するために必ず実施するはずです。

 

この管理組合では、どうやらその照合作業を行なってなかったと推測されます。

それは、おそらく「自主管理方式」で運営していたからではないかと考えます。

 

築年数の古いマンションの中には、

理事長(あるいは会計理事)が毎月の入金確認や滞納があった場合の督促だけでなく、決算書の作成までを行なっているケースも見られます。

 

ただ、残高証明書を入手するには、預金口座のある銀行すべてに赴く必要があるうえ各銀行ごとに手数料もかかるため、つい省略してしまいがちです。

(預金通帳のコピーがあれば十分、と考える人もいます)

 

その場合には、残念ながら決算の粉飾計上も容易になってしまいます。

 

さらに言うと、

役員のなり手不足というありがちな事情から、長期にわたって理事長や会計理事が同じ人物のまま変更がない場合はさらにリスクが高まります

 

少しの労を惜しんだり性善説に立って考えることが、致命傷になりかねないことを肝に命じなくてはなりません。 

 

 

自分の大切な財産がしっかり保全されているか確認するには、

定期総会で決算書を漫然と眺めるのではなく、残高証明書等の必要な証憑も漏れなく添付されているか必ずチェックしましょう。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

yonaoshi-honpo.hatenablog.com 

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

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意外に多い?マンションのズサンな長期修繕計画

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顧問先以外の「初めまして」の管理組合さんを対象にマンション管理適正化診断を実施していると、その長期修繕計画の内容に問題があることに気づくことがあります。

 

長計の標準書式や作成方法については、2010年に国交省がリリースしたガイドラインで詳しく解説されています。

 

そのガイドラインから、

長計作成上注意すべき重要なポイントを抜き出すと、以下のようになります。

 

■ 長期修繕計画は、将来予想される修繕工事等を計画するとともに、その必要な費用を算出し、月々の修繕積立金を設定するために作成するものである。

 

しかしながら、現状では計画期間の不足、推定修繕工事項目の漏れなどによる不適切な内容の長期修繕計画が見受けられる

 

■ また、設定する修繕積立金の額も十分でないこともあり、計画修繕工事の実施時に、修繕積立金の不足が生じる原因となっている。

 

計画修繕工事の実施時に修繕積立金が不足することがないよう、多額の推定修繕工事費が見込まれる年度を含むよう計画期間を設定する必要がある。(新築時は、経年が30年程度において実施が見込まれる昇降機設備、給・排水設備の取替えなどを含めた期間以上とする。また、大規模修繕工事が2回以上含まれる期間とする)

 

■  計画期間内に修繕周期に到達しない修繕工事がある場合、(例えば、「建具関係」の取替は、修繕周期が36年程度のため新築時の計画では対象外となる)「修繕周期に到達しないため推定修繕工事費を計上していない」 旨を明示する。

 

しかしながら、
現実にはこのガイドラインに反する長計に遭遇する頻度が少なくありません。
 
その中で最も多いのが、給・排水管の更新費用を見込んでいないというケースです。
 
ポンプの交換工事費用は見込んでいても、配管の修繕費用を計上していない。
 
あるいは、更生工事(延命のためのライニング実施)の費用は見込んでいるものの、配管の交換費用までは見込んでいないというケースも多いです。
 
中には「悪質」と思われるケースにも遭遇したことがあります。
 
都内の某タワーマンションでは、現状の低い修繕積立金の徴収額でも計画期間中の資金収支が黒字になっていました。
 
その点が不可解だったため、管理会社が作成した計画の前提条件を精査したところ、計画期間の最終年度の翌年に総額10億円あまりの設備更新工事がごっそり計上されていることがわかりました。
 
 
<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 理由は確認できませんでしたが、おそらくデベロッパー系列の管理会社も修繕積立金の増額提案をなるべく先送りしたかったからではないでしょうか。

 

こういうのを「長計の粉飾」と呼ぶのでしょう。
 
性善説にしたがってこの計画を信じた組合は、将来突然資金不足に直面するリスクがあるわけです。
 
ご自身の管理組合の長期修繕計画は大丈夫ですか?
一度確認してみてください。
 
とは言うものの、
管理組合自身ではなかなか無機質な数字が並んだ長計をチェックしてみる気にはならないものです。
 
そのような場合には、マンション管理適正化診断サービス(無料)を活用すれば、診断資格を有するマンション管理士が代わりに確認してくれます。
 
ぜひ一度お試しを!
 
 
<参考記事>

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

 

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週刊エコノミストの「マンション管理の悲劇」を読んで

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最新の週刊エコノミスト(6月18日号)では「マンション管理の悲劇」と題した特集が組まれています。

 

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主だった内容は、

1)マンションの管理不全を防ぐために自治体に広がる監視制度

2)高齢の区分所有者の死亡に伴う滞納や相続放棄の問題

3)廃墟と化したマンションに対する行政代執行の事例

4)新築時の施工不良チェックの勧め

5)高騰したマンション価格の今後動向について

といったところです。

 

ひと通り目を通しましたが、他誌の類似の特集ではあまり見かけないテーマとして、4)の「新築時の施工不良チェックの勧め」は押さえておくとよいと思いました。

 

記事の要約は、概ね以下の通りです。 

住宅品質確保法(品確法)では、以下を対象に物件引渡しから10年間、売主が瑕疵担保責任を負うことが義務付けられている。

構造耐力上主要な部分

(柱、梁、耐力壁、基礎、地盤、土台などの構造躯体)

雨水の侵入を防止する部分

(外壁や屋根の仕上げ、下地、開口部など)

 

■ 上記の法律に加えて、デベロッパーなどが加入している(一般社団法人)不動産協会が定めている「中高層住宅アフターサービス規準」もある。これは、一定の不具合があれば売主等が無償で補修する内容を定めたもので、建物の部位ごとにサービス期間(最大10年)を設けている。

 

■  ところが、一般的なマンションの場合、築12年目以降に大規模修繕工事を実施することが多いため、その時点で瑕疵や不具合が発覚しても「時すでに遅し」で売主等に補修を請求することが難しくなる。

 

■ このため、築10年を経過するまでに、建築士などの外部専門家を入れて調査診断を実施することを勧める。

 

先日も、ある管理組合の役員さんから、「築10年以前に発覚した最上階住戸の雨漏り問題が現在も解決に至らないまま続いているが、このままでは保証期間が終了してしまう。どうすればよいか?」というご相談を受けました。

 

管理組合でありがちなのは

・管理組合を通さずに区分所有者自身が個別に売主に相談しているケース

・売主や施工会社に対してのみ補修の相談や依頼を行なっているケース

というパターンです。

 

しかし、これでは残念ながら本当の問題の解決に至らないリスクがあります。

 

特に雨漏りなどの現象は、構造躯体を含む共用部の不具合が原因である可能性が高いです。

 

したがって、漏水発生箇所が専有住戸内であっても、管理組合にまず現況を報告してマンション全体の問題として認識することが大切です。

 

その際、すぐに管理会社に相談しがちですが、売主のデベロッパー系列会社の場合には、利害相反の関係からなんとなくスルーされるなど、真摯な対応がなされない場合がありますので注意が必要です。

 

また、売主が対応してくれた場合でも、記事でも紹介されているように、

「施工自体には問題はなく、経年劣化が原因」と抗弁されるケースが多いでしょう。

 

そのため、外部の調査会社や建築士などの専門家を導入することが有効だと思います。

 

しかし、別途費用がかかるため、

予算を新たに計上したり、そのために総会を開催しなくてはなりません。

 

そのため、手間を惜しんで導入に消極的になる管理組合が多いのが実情です。

 

ただ、記事でも紹介されているように、コンクリート内部の鉄筋が破断していたり、耐震スリット(緩衝材)が入っていないなどの施工当時の重大な欠陥も見つかる場合があります。

 

実際に、昨日の新聞記事でも大和ハウスが販売した分譲マンションにおいて、耐震スリットの設置を失念していたために売主自ら補修を行なったという事案が発生しています。

 

<参考記事>

www.asahi.com

本件については売主の自主検査で発覚したようですが、管理組合が自ら発見した場合には、民法上の「不法行為責任」を売主に追及することができます。

 

<参考記事>

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

なお、漏水の原因調査については、マンション共用部で加入している損害保険でその費用が賄えるのが一般的です。

 

こうした知識は、組合役員さんならぜひ押さえておきたいものです。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

    
         f:id:youdonknowwhatyoulove:20180907095250g:plain

 

 

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