マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

民泊の禁止だけじゃ足りない?マンション標準管理規約に潜むリスクとは

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8月8日付けの産経新聞に、「大阪のマンション管理組合 グループホーム禁止と社福法人を提訴」という記事が掲載されていました。

 

www.sankei.com

 本記事の内容は以下の通りです。

■ 大阪市の分譲マンションで、その専有部分を障害者が暮らすグループホームとしての利用しているのは住居以外の用途の利用を禁じる管理規約に反するとして、この管理組合が運営元の社会福祉法人を相手取って事業の停止を求める訴訟を起こした。

 

■ グループホームを運営する法人は、平成15年にこのマンションの区分所有者と賃貸契約を締結した。現在は2部屋にて運営中で発達障害などがある女性6人が暮らしている。

 

■ 管理組合側は16年、消防署からの指摘を受けてグループホーム事業が行われている事実を把握した。

 

■   管理組合は、このマンションが店舗や施設を対象とした「特定防火対象物」に変更されるため、防火設備の点検費などの金銭的負担が増える他、事業運営を容認すれば他の違反行為も誘発すると主張している。

 

国交省の標準管理規約には、専有部分の用途に関する制限として以下のような条項が定められています。

 

・・・・

第12条(専有部分の用途)

区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

・・・・・

 

ただ、このいわゆる「専ら住宅条項」の有効とされる範囲が問題です。

 

率直に言って、この条項だけで民泊やグループホームなどの利用を排除するのは難しいというのが実情です。

 

そのため民泊については、今年6月の住宅宿泊事業法の施行に伴って

国交省は標準管理規約を改正するとともに、既存の管理組合に対して民泊事業を禁止するか、あるいは容認するかを規約に明記するよう勧めています。

 

ただ、それ以外にも、不特定多数の見知らぬ人が出入りすることでトラブルを招きやすいと考えられる用途があります。

 

◆シェアハウス

◆短期賃貸住宅(ウィークリー・マンション、マンスリー・マンション)

◆グループ・ホーム

 

管理組合内でこうした用途を好ましくないとお考えでしたら、民泊とともに、これらも禁止用途として管理規約に明記されることをお勧めします。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

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