マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

「鳩の鳴き声がうるさい」との苦情が・・マンションの防鳥対策

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都内にある顧問先のマンションでは、居住者からの「早朝から鳩の鳴き声が騒がしいため、何らかの対策を検討してほしい」との要望が管理組合に書面で届きました。

 

そのため、管理会社が現場を確認したところ、各階の梁や室外機置き場に鳩が停まっていることを確認しました。

 

ただ、梁は高所の吹き抜け部分にあるため、防鳥ネットやワイヤーを設置することは難しい状況であることがわかりました。

 

そこで、理事会で協議した結果、防鳥対策の専門業者に現場調査と対策の見積もりを手配してもらうよう管理会社に依頼しました。

 

専門業者のサイトを見ると、鳴き声以外にも衛生面等にリスクが多いことがわかります。(下図参照)

 

 

その後、専門業者による現場調査の結果、以下のことがわかりました。

1)鳩の飛来箇所は、主に東側吹抜の室外機置場・染、および隣接建物の室外機置場・非常階段等。(当マンション西側の吹抜け部分では、見かけなかった。)

 

2)鳩の営巣は、東側吹抜に面した住戸の室外機置場で見られた。(6階住戸の室外機の脇に営巣中で、周辺は糞の汚れも酷かった。)

 

なお、専門業者の見解は以下の通りでした。

1)鳩の敷地内への飛来や侵入自体を防ぐことは建物の構造上難しい。

 

2)梁の部分は、足場を組まない限りネットを張る等の対策は困難なため、高額な費用ががかかる。

 

3)鳩は梁に営巣しないため、まずは室外機置場に営巣させない対策を講じるべき。特に、室外機や給湯器周りの隙間部分を清潔に保つようことが重要。(ちなみに、鳩は季節を問わず1年中産卵する習性があるとのこと)

 

 

現時点では、室外機置場に鳩の営巣や糞の汚れ等が見つかったのは長期不在だった1住戸のみだったことから、当該居住者に室外機置き場の清掃を依頼する文書を投函しました。

 

また、今後について管理会社と協議し、以下の対応を行うこととしました。

■ 目視点検の強化

・共用廊下/階段から見える箇所の室外機置場/染/底の目視点検の実施。

・住戸の室外機置場については月に数回、室外機置場に巣や糞を見つけたら居住者に連絡する。

 

■ 居住者に対する注意喚起の実施

・鳩が営巣しやすい箇所の周知

・室外機置場・バルコニーの定期的な確認と清掃の実施

 

皆さんのマンションでは大丈夫でしょうか? 

本記事が参考になれば幸いです。

 

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