マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

リプレイスして判明した大手管理会社のお粗末な仕事ぶり

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都内にある顧問先のマンション(築35年)では、この5月から管理会社が変更となりました。(経緯については下の記事を参照ください)

 

<参考記事>

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

今月の理事会では、新たな管理会社とともに、前管理会社が作成した決算報告書や組合関係資料の引き継ぎ状況を確認しました。

 

ちなみに、前管理会社は誰もがその名を聞いたことがある有名なDす。

<下の記事の相手先の管理会社でもあります>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

新たな管理会社から報告を受け、前管理会社Dのお粗末な仕事ぶりが明らかになりました。

 

(1)組合資料の保管がズサン!

築35年のマンションですが、過去の総会議案書のうち10年分が見つからなかったとのこと。

一体どういう管理をしているのでしょうか??

コピーくらいPDFで保管するのは今や常識でしょう。

 

(2)過去の修繕履歴の管理がなされてない!

管理していなかったということでもらえず仕舞い・・。

 

(3)決算における処理方法の誤りと計上漏れ!

こちらもプロとしては情けない稚拙なミスが見つかりました。

 

一つ目は、もはや「ダメ管理会社のあるあるネタ」ですが、

マンション保険料の費用計上の問題です。

 

前期に保険を契約更改した際に、5年分の保険料を一括前払いしたのですが、決算では、5年分の保険料を丸ごと費用計上していたのです。

 

正しくは、その期1年分だけを費用計上し、未経過の4年分については「前払金」として資産計上し、翌期から4分の1ずつを毎年費用計上します。

 

そのため、前期決算を修正するために、誤って費用計上した4年分の保険料を「前期決算修正益」として来期に計上せざるを得なくなりました。

 

<参考記事>

aplug.ykkap.co.jp

また、エレベーターの保守費用に計上漏れが見つかりました。

このマンションの決算月は4月のため、4月分の保守料金も費用計上する必要があるのにもかかわらず、3月分までしか計上されていませんでした。

 

さらに、前期においてはエレベーターのリニューアル工事を実施しましたが、決算では着手金(50%)しか費用計上されていませんでした。

 

本来であれば、残金も含めて全額をその期の費用に計上しつつ、未精算の残金を「未払金」で計上するのが正しいわけです。

 

こうしたズサンでプロらしくない仕事ぶりを見るにつけ、

今回思い切ってリプレイスして正解だったな、とつくづく思った次第です。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

      f:id:youdonknowwhatyoulove:20180907095250g:plain

 

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