「マンション・ラボ」というサイトで、貴重なアンケート結果が公開されていたのでご紹介します。
記事の概要は以下の通りです。
■ マンション住民約2,500名を対象に、『理事会運営』の実態についてアンケートを実施。以下は、質問とそれに対する回答状況。
■ 理事会役員の経験の有無について
・「現在も含め経験あり」:59%
・「経験なし」:41%
<役員経験者への質問>
■ 理事会の開催頻度、主な曜日・時間帯、所用時間
・「月1回」の開催頻度 :58%
・「土・日の午前中」の開催 :全体の約7割
・「1時間以上2時間未満」 :全体の約6割
■ 現在(もしくは過去)の理事会の主な議題やテーマ
トップ3は、
「大規模修繕工事」
「住民トラブル、マナー対策」
「管理費・修繕積立金の見直し」
■ 理事会運営にあたってのお困りごと
「住民への理事会活動の周知不足」
「意見がまとまらない、出てこない」
「毎回の理事会参加者が少ない」
「議案への対応に時間がかかりすぎる」
「高齢化などによる理事のなり手不足」
「理事会にかかる時間が長すぎる」
「管理会社の課題対応が遅い」
<役員未経験者への質問>
■ 理事会の役割や取り組みの内容をご存知ですか?
「知っている」:55%
■ 理事会役員になりたい(なってもいい)と思いますか?
「なりたくない」:82%
■ 理事会役員になりたくない主な理由
「拘束されそうだから」「面倒臭いから」「忙しいから」
「よくわからないから」
このアンケート結果は、私のこれまでの経験と照らし合わせても、とても納得のいくもので、管理組合の実態をよく反映していると感じました。
特に印象的だったのは、役員未経験者のうち「理事になりたくない」という回答が全体の8割超を占めているという結果です。
その理由は、アンケート結果にある「役員経験者の悩み」からある程度推測できます。
おそらくは、「理事会の役割・業務がよくわからない」中で参加しても、「意見が出ない、まとまらない」ため「所用時間がかかりすぎる」という事態が予想され、こうした「苦痛」を味わいたくないというのが役員就任が忌避される原因かと思います。
そのため、本記事のタイトルにもあるように、
「いかに理事会業務の効率化を図るか」という課題が浮かび上がってきます。
ただ、残念ながらそれは容易なことではありません。
マンション管理組合の役員は、自治会(町内会)やPTAのそれとと同じように扱われる傾向がありますが、一定の専門知識も必要です。
だからこそ、「マンション管理士」や「管理業務主任者」という国家資格が存在するのです。
にもかかわらず、
理事会役員を1年毎の輪番制で慣例で運用しているマンションがもっぱらでしょう。
そのため、役員就任から1年経過してようやく知識も増え慣れてきたところで全員が「お役御免」となりリセットされてしまいます。
その結果、理事会のマネジメント力は一向に改善されないという状況が繰り返されます。
プロのマンション管理士の立場から言わせてもらうと、
管理組合の運営は「資産管理会社の経営」と同じだと考えています。
多くのマンションでコンサルティングしていると、どの管理組合もアンケート結果のように概ね類似した課題を抱えていることがわかります。
そのため、別のマンションで課題を解決した時に得られた知見を、他のマンションにも活用することができるのです。
そして、
専門知識を持つ外部プロフェッショナルの活用こそが、役員就任のトラウマを解消し、「理事会業務の効率化」ならびに「課題の早期解決」につながると思います。
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