マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

マンション管理委託費の見直しはどのように進めればよい?

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昨日、コンサルティング先のマンション管理組合で、管理委託契約の変更のために臨時総会が開催され、ほぼ全会一致で承認されました。

 

昨秋からの管理会社との交渉の結果、現行の委託金額に比べて27%の削減を実現しました。

 

住戸あたりの経済効果に換算すると、年間35,000円になります。

 

今後、2回目の大規模修繕に向けて資金不足が懸念されていたので、修繕積立金の増額リスクを軽減するサポートができたものと思います。

 

管理委託費の削減といえば、一括で出精値引きの交渉をするものと誤解されることが多いのですが、(少なくとも当社の場合は)違います。

 

管理員業務費、清掃費、各設備保守点検費(エレベーター、消防設備、機械式駐車場など)、事務管理費など各業務費目ごとに査定して、割高な金額を算出します。

 

管理会社や物件によって、どこの費目でマージンを過剰に上乗せしているかは異なります。

 

言い換えれば、費目によっては現状で適正と判断できるものもあるわけです。

 

このマンションの場合は、

事務管理費(40%減)、遠隔監視と緊急対応費(50%減)について適正化できたことが大きかったと思います。

 

これらは単純に減額することができた項目です。

 

ただ、当社のコンサルティングでは、こうした「価格」(時間単位、あるいは作業1回あたりの金額)の交渉だけではなく「管理仕様」全体の見直しも行います。

 

たとえば、このマンションでは定期清掃(ポリッシャーによる床機械洗浄)を毎月実施しています。

 

ただ、一般的には年4〜6回の実施頻度が標準的です。

 

そのうえ、このマンションは1年ほど前に共用廊下の塩ビ長尺シートの貼替えを実施したばかりで、標準以上の頻度で清掃する必要はまったくありませんでした。

 

そのため、清掃1回あたりの金額、つまり「価格」は適正だったのですが、仕様が過剰だったため年6回に変更して費用を半減することができたのです。

 

もちろん、いたずらに仕様を落とすことは「禁じ手」としてオススメできませんが、過剰な仕様を見直して適正な水準に調整することは大切なポイントだと思います。

 

ただ、一般の管理組合の方には難しいので、専門のコンサルタントにご相談いただきたいと思います。

 

 <参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

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