マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

仏の顔は何度まで!?管理会社の2億円着服事件

新たに記事をアップしたわけでもないのに、本ブログへのアクセス数が異常に伸びたので、不思議に思って調べてみたら、すぐに分かりました。

下記の記事へのアクセスだけで200件を超えていました。

管理会社の不祥事、ふたたび


この記事に登場する管理会社大阪ガスコミュニティライフがまたしても不祥事を起こしたことが10月7日に発覚したため、検索数が急増していたのです。

管理組合費2億円を着服 (日経記事)

同社のサイトには、社長のお詫び文が掲載されていますので、詳細はこちらをご覧ください。

お客様へのご報告とお詫び

これによると、
●元管理員(50代)が管理組合の財産を着服し、8年間の長きにわたってナント2億円!!もの着服を行っていたことが発覚。

●別件で、同様に元管理員(60代)が8年間にわたって組合の財産を3百万円着服していたことが発覚。

・・・と報告されています。

この会社、肩書きこそ大手企業グループ名を冠しており立派なイメージがありますが管理会社としては、かなり残念な部類に属します。

というのも、過去の前科を振り返ると、この5年間でも同様の不祥事がすでに3件あります。

1) 2010年の行政処分
(指示処分)
契約社員の管理員(70)が2つの管理組合から財産金銭を着服。被害総頻は約1千万円。

2) 2013年の行政処分
(指示処分)
同社社員が、架空の修繕工事をでっち上げるなどして、受託先の管理組合(計3件)の預金から 計68百万円を着服。

3) 2014年4月の行政処分
 (業務停止)
同社の社員と管理員が、複数の管理組合の財産を着服し、損害を与えた。
複数の管理組合において、保管口座の印鑑を保管していた。(法令違反)

いま私の関心は、今回の不祥事でどのような御沙汰が下るのかです。

管理会社への行政処分は大きく3段階あり、指示処分⇒業務停止処分⇒登録取消処分の順で重くなります。

ちなみに、前回の4月の行政処分は90日間の業務停止でした。

これまでも登録取消処分を下されてもおかしくなかったのですが、なぜか甘い処分にとどまっています。

国交省がいつまで「仏の顔」をキープするのか、遂に伝家の宝刀を抜くのか、今後の行政処分の対応に要注目で
す。

最後まで読んでいただきまして、有難うございました