管理委託費や電力料金の見直しに比べると、
管理組合にとって「マンション保険」はかなり関心が薄いテーマなんですよね。
マンション保険は、「共用部を対象にした火災保険」が基本になっています。
一方専有部分は、たいていの場合マンション購入の際に各区分所有者が個別に保険に加入しています。
関心が持たれない理由の一つとしては、
マンションの共用部分に起因する火災事故が滅多に発生しないというのもあるのでしょう。
また、ほとんどの管理組合では、管理と一体的に管理会社が保険の営業をしており、その際十分な補償プラン等の説明を受けることなく加入しているのが実情です。
そのため、マンション保険にはどのような補償メニューがあり、保険料はどれくらいが妥当なのかを知る機会がないのが2つ目の理由と言えます。
しかし、知らないだけで損していることが多いのは、マンション保険も同じです。
以下でご紹介する「よくある3つの誤解」を知っておくと、きっと役立つ機会が来ると思います。
#1 保険料はどこの会社でもだいたい同じでしょ?
保険イコール金融商品という先入観から、大手損保会社なら補償条件も保険料もだいたい同じでしょ?、と思う人が多いようですが、実際にはかなり違います。
先日、ある都内の管理組合(築25年・約290戸のマンション)からご相談を受けて大手損保を中心に5社の見積もりを取得したところ、下の表でわかるように保険料の違いがはっきりと出ています。(※ 各社の補償条件は、保険金を含めて「ほぼ」同じです。)
もしこの管理組合が、C社の見積もりしか取得していなければ、最も安いE社との差額(約1千万円)が機会費用となって損をしていたことになりますね。
<参考記事>
#2 地震による損壊・火災事故も補償される?
今年は熊本県を中心に地震による甚大な被害がマンションでも見られましたが、こうした地震に起因する建物の損壊や火災は、標準的なマンション保険のプランでは補償されません。
また、基本となる火災保険への付保に加えて別途地震保険に加入する必要がありますので、覚えておいてください。
<参考記事>
#3 専有部分の事故・トラブルには関係がない?
マンションの共用部を対象にした保険だから「部屋内の漏水事故は補償対象にならないんでしょ?」と思いがちですが、これも誤解です。
上階の住人のヒューマンエラー、配水管など共用部設備等の老朽化に起因して専有部住戸内に損害が及んだ場合にも、マンション保険の適用を受けられます。
「マンション保険」は、火災保険を中心に「施設賠償責任補償特約」と「個人賠償責任補償特約」を合わせて3つの補償がセットになっているのが標準的です。(下表参照)
「施設賠償責任補償」は共用部、「個人賠償責任補償」は専有部にそれぞれ起因する偶発的な事故で他人の身体や財物に損害を与えた場合に保険の適用が受けられます。
この2つの補償が、専有住戸内の漏水事故などが発生した際に役立つ可能性が高いのです。
実際のトラブル事例の紹介は、本日公開されているSUUMOジャーナルの記事に掲載されていますので、こちらもぜひ読んでみてください。