8月17日付の朝日新聞に、「マンションの資産運用 証券会社への相談急増 修繕積立金の運用先は」と題した記事が掲載されていました。
本記事の要約は以下の通りです。
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◾️ マンションの修繕積立金の運用に、関心が高まっている。インフレが進む中、超低金利の普通預金に預けたままだと、目減りが進むからだ。
◾️ 「マンション管理組合の資産運用に関する相談が去年から急増した」と大手証券会社は話す。
◾️ 運用に興味を持つ管理組合に対し、国債などの債券の特徴やしくみの説明会を住民向けに開いたり、運用に関する規定のたたき台を作っているという。
◾️ 関心が高まる背景には、修繕積立金が不足しているという悩みもある。大規模修繕工事に備えて、管理組合は区分所有者からお金を集めているが、長期にわたり金額が一定の「均等積立方式」よりも、金額を徐々に上げる「段階増額積立方式」を採用している比率が高い。
◾️ 国土交通省の調査」によると、2023年度は戸あたり平均で月額1.3万円。しかし、修繕計画で予定する額に対し資金が不足している管理組合が約4割を占めている。
◾️ 修繕積立金の運用には、どんな方法があるのか。銀行預金以外の主流は住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」がある。利率は10年満期時の年平均で0.525%。マンションの管理計画認定を取得すれば、年利0.575%に上がる。
◾️ まだ国債や社債で運用しているケースは稀だが、国債をめぐって新たな動きもある。財務省は2027年から、通常の国債とは異なる「元本割れのない個人向け国債」を販売し、管理組合も購入できるようにする。満期5年の固定型の場合、年利約1%だ。
◾️ ただし、国債などの債券を買う運用は、中途で売却する際は値動きの影響を受けるなど一定のリスクがある。
◾️ 一方、新たな運用法を探る管理組合も出ている。ファンドを介して上場企業などに元金を貸し付けて、分配金を得るしくみで、元金は運用期間後に戻るというもの。
◾️ 運用期間は1~3年、利率は年2~3%ほどのファンドが多い。元本割れした実績はゼロだが、元本保証する金融商品ではないうえ、中途解約はできないため注意が必要だ。
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本記事に添付されていた下の図がとても分かりやすいですが、
現状では銀行預金もしくは「すまい・る債」で運用している管理組合がほとんどです。

<出典:朝日新聞>
ほとんど利息の付かない「普通預金」はもちろん、特に「決済性預金」(金融機関が破綻した場合も預金全額が保護されるが、無利息)にしている場合は、そろそろ定期預金などに切り替える方がよいでしょう。
上の記事では、長期修繕計画で求められている資金に対する積立不足の緩和が運用方針の見直しの目的だと紹介されていました。
しかしながら、昨今では工事費の上昇傾向が顕著なため、長期修繕計画を見直した際に、必要な資金が2割〜3割も増加しているのが実情です。
つまり、計画以上に資金不足が事実上悪化している可能性があるので、運用できる剰余金があるなら少しでも利息を稼ぐことを検討すべきです。
ところが、マンション管理会社はこういった提案はまずやってくれません。
理由は簡単です。
第一に、自社の利益にはならないから。
第二に、「すまい・る債」の購入を含め、資金運用先の変更は組合総会の決議が必要なうえ、既存口座の解約や預け替えといった面倒な事務仕事が加わるからです。
そのため、理事会が主体となって検討する姿勢がまずもって大切です。
<参考記事>
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