マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

コンサルタント冥利に尽きるお言葉に感謝!

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当社をコンサルタントとして管理組合にご紹介いただき、その後2期にわたってお世話になった前の理事長さんから、総会後にお礼のメールをいただきました。

 

========(原文ママ)========

 理事としてお会いするのが本日で最後となりましたが、およそ一年半前にコンサルティングを依頼させていただいてから今までの間大変お世話になりました。

 そして様々な課題を有言実行で解決に導いて頂き感謝しております。本当にありがとうございました。
 村上様の管理会社に対する厳しい姿勢や指導はコンサルティング契約前とは変わり、当マンションには良い方向に変化したと認識しています(未だ問題は多々ありそうてすが…)。
 またこの先も色々と課題が多いかと感じていますが、引き続き今後とも当マンションをよろしくお願いただければと思っています。

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いやぁー、コンサルタントとして10年目を迎えますが、こうして直接メールで伝えていただけるのはとっても嬉しいですね。
(私はシャイな性格なので苦手なのですが、見習わねば・・と思います。)
 
1.きっかけは集合インターホンの更新から!

お付き合いする契機となったのは、設置後24年を経過して不具合が頻発していた集合インターホンの更新の見積もりでした。

 

理事会では、管理会社から見積もりを取っていましたが、適正金額を確認するため、当社のサイトページを見つけた理事長さんから相見積もりの依頼を受けました。

 

その後、当社の紹介を含めて複数の業者から相見積もりを取得した結果、当初見積もりに比べて大幅に下がった金額で工事を発注することができました。

 

2.管理委託費の適正化のご相談を受ける

その後、「昨年管理費や修繕積立金が増額改定され、区分所有者の負担が増えたので、コスト削減を検討したい」との相談を受けました。

 

当社にて管理コスト診断を受託し、組合の決算資料、管理委託契約書や長期修繕計画書を提供してもらって診断した結果は以下の通りでした。

 

■  管理委託費の診断結果について 
1) 現行の管理仕様を維持した場合:現在比で約26%の削減余地あり。
 (年間経済効果:194万円 → 戸あたり平均@5.4万円 )

2)一部過剰な管理仕様を変更した場合:現在比で約39%の削減余地あり。

 (年間経済効果:289万円→ 戸あたり平均@8.0万円 )

 

3.管理会社との条件交渉をサポート

この結果を踏まえ、当社の「マンション管理見直し隊」を総会決議を経てご契約いただき、本格的な管理委託契約の見直しに着手しました。

 

その後、管理会社と都合3回交渉を行った結果、以下の内容で合意に漕ぎ着けました。

(1)管理委託費の単純減額

 機械警備業務や管理会社の諸経費を単純減額してもらいました。

(2)委託業務の一部解約と専門業者との直契約への変更

 清掃や共用部の設備管理業務費についても単純減額の提示があったものの、相見積もりを取得した専門業者と比較するとなお割高なため、再検討を求めたものの、折り合いませんでした。

 そのため、消防設備や機械式駐車場、エレベーター保守点検については、専門のメンテナンス会社に直接発注することでより大きな削減効果を得ることを理事会が選択しました。

(3)委託業務の一部仕様変更

 管理員業務については、36戸の物件規模に対してやや過剰な仕様になっていました。そのため、以下の通り品質の低下を招かないレベルで以下の通り勤務時間の縮減を提案しました。

【従 前】 週6日(実質 週28時間)勤務
   週5日(月~金):実質5時間
   週1日(土)  :実質3時間勤務

       ↓

【変更後】 週5日(実質 週20時間)勤務
   週5日:午前中の4時間

 

念のため、一般組合員にもアンケートを実施したところ、圧倒的に賛成多数の回答が得られたため、勤務時間の縮減も加えることにしました。

その結果、年間237万円(現在比31%ダウン)のコスト削減ができました。

戸あたり平均で、年間6.6万円の経済効果ですから大きいですね。

 

 4.駐車場の空き区画対策の検討

その後、期が変わってからは駐車場の空き区画問題に取り組むことになりました。

このマンションには全16の駐車区画がありますが、そのうちピット式2段が計8区画分あります。

 

しかも、空き区画4つのうち、その機械式が3台分(すべて下段)を占めていました。

また機械式設備の経年劣化に伴い、保守業者から部品交換工事の提案を受けていました。

 

一方、住民アンケートを実施したところ、現状以上の契約台数の増加は今後期待しにくいことがわかったため、機械式設備の撤去平面化の検討を進めることにしました。


長期修繕計画にもとづいて現状の設備を維持する場合と機械式設備を撤去・平面化する場合でランニングコストを比較したところ、今後30年間で保守点検費用を含めて14百万円のコスト削減になることがわかりました。

 

こうした試算結果を含めて事前に住民説明会を開催して意見交換を行ったうえで、6月の通常総会で本議案を上程したところ、組合員全体の4分の3以上の賛成が無事得られたため、今秋から平面化工事を進めることになりました。(管理規約の「共用部分の変更」に該当するため、特別決議なります。)

 

管理組合は保守的な組織なので、駐車場の平面化を決めるまでに数年かかるのが通例ですが、検討開始から1年もかからず機関決定できたのには正直驚きました。

 

そして今月からは「マンション管理見張り隊」の契約がスタートし、正式に顧問としての契約がスタートしました。

 

今年の課題としては、第2回の大規模修繕工事に向けた準備がありますので、引き続き気を引き締めてサポートしていきたいと思います。

 

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