マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

管理組合理事長を激怒させた管理会社のズサンな仕事ぶり

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先日、都内マンションの理事会にて、組合理事長さんが激怒した事件が発生しました。

 

以下、事件の経緯を説明しましょう。

■ 昨年12月に消防点検が実施され、管理会社が屋内消火栓からの水の流量を測定した結果、規定以下の流量が確認されたこと、そしてその原因は水中ポンプの経年劣化にあるとの報告がなされた

■ その後、管理会社から水中ポンプの更新工事の見積書が提出されたが、他の業者からの相見積りも取得することとなり、弊社より別の業者を紹介する。

■ 相見積りを取得した結果、金額が割高だったうえに、他社からの指摘によって管理会社の見積書には下記の通り3つの不備があることがわかった。

 ・消防庁への事前申請や調整業務は発生しないとの説明だが、実際は必要だった。

 ・見積書記載のポンプが対応する周波数が東日本エリアには不適合な機種だった。

 ・ポンプの出力設定値が適正な水準よりも2段階も高かった

■ 6月の通常総会にて、ポンプの更新工事を弊社紹介の業者に発注することをを決議。

■ その後、ポンプ更新の工事に着手する準備をしていたところ、当該屋内消火栓の型式が見積書の内容と異なることが判明。(既設の消火栓は「2号」であるのに「1号」と勘違いしていたことがわかった。)

■その結果、現在計測された流量でも基準を十分クリアしており、ポンプの更新を急ぐ必要はないことが判明した

  

結局、管理組合としては、

(1)ポンプ更新工事の検討を1年近くかけて、予算計上のために総会決議して工事に臨んだにもかかわらず、管理会社の指摘内容自体が誤っており、まだ更新する必要がないことが分かった。

(2)ポンプ更新の見積内容も常識では考えられないくらい杜撰で、もしその仕様通りに工事を実施していた場合には、設備の故障に発展する事態に及んでいた可能性もあった。

という総括になったのです。

 

この間、理事長さんは、見積書の裏付けを取るために関係各所にあれこれ照会し、確認のために奔走し、苦労されていました。

 

また、このような結論に至ったことに対し、管理会社からは真摯な謝罪もほとんどなされず、最後には「いずれにしてもすでに耐用年数を超過しているので、ポンプの更新をお勧めします」とのたまう始末・・・。

 

その結果、

いつもは極めて丁寧で温厚な理事長さんの堪忍袋の緒も、遂に切れてしまいました。

 

「こんな杜撰な仕事をする管理会社に人命にかかわる設備の点検や工事を任せることはできないので、今後は消防点検業者を別会社に変更したい」と提案されました。

 

全会一致で解約の方針が承認されたのは言うまでもありません。

 

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

  

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