マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

電力自由化で姿を消したコスト削減プランとは?

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昨年4月に電力小売りが全面自由化されたのに伴い、東京電力が電気料金プランの見直しを行った結果、いくつかの料金プランについては新規加入の申込みを2016年3月末をもって終了しています。

 

このうち、特にマンション管理組合に関連するプランを2つご紹介します。

 

#1 電化上手プラン

こちらは、夜間の使用料金が通常の半額以下になるメリットを活かせるコスト削減策で、夜間電力の消費量の多いマンションの共用部にとってはかなり有効なプランでした。

 

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ただ、このプランで契約するには、夜間蓄熱式暖房を購入して管理室等の共用部に設置することが付帯条件となっていました。

したがって、本プランの選択の目安は、この蓄暖機の購入費用を電気料金の削減効果で早期に回収できるかどうかということです。

 

こちらは従量料金の低減効果を活用する手法で、電力消費量を削減するLED照明の導入との相乗効果も期待できたので残念です。

 

#2 低圧高負荷契約

マンションの共用部分の受電については、一般的に照明などの「電灯系」とエレベーターや給水ポンプなどの「動力系」に分かれた2系統の契約になっています。

 

この2系統の契約を一本に統合するだけで料金の負担が下がるというものです。

 

このプランのメリットを分かりやすく説明しているのが、関西電力のホームページに掲載されている下の図です。

 

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 通常の2系統に分かれて契約の場合に比べて基本料金が高くなるものの、契約を1本にまとめることで従量単価が下がるため、一定の電力使用量を超えるとコスト削減効果が生じる、というわけです。

 

マンション共用部のほか、夜間の電灯使用量の多い業種(コンビニ、本屋、ビデオレンタルショップ)にも適したプランだと言えます。

 

こちらは、契約の切り替えに際して費用が一切かからないため、現状の電力使用量さえチェックしておけば即導入してコスト削減できるプランでしたが、#1と同様、新規受付は中止となっています。

(なお、新規受付が中止になっただけなので、既存の契約者には影響はないとのことです。)

 

以上新規契約ができなくなったプランのご紹介でしたが、マンション共用部の電力料金を下げる方法としては、以下の4つの方法が依然として健在です。

■ LED照明の導入(消費電力の低減)

■ 電子ブレーカーの導入(基本料金の削減)

■ 高圧一括受電(料金単価の低減)

■ 電力会社の変更(料金単価の低減)

 

電力料金の見直しで大切なことは、まず現状の電力使用実績を確認して、あなたのマンションにとって最適なプランが何かを正しく知った上で検討することです。

 

【参考記事】

yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

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