数ある中古マンションから購入する物件を選ぼうとするとき、どのように候補先を絞り込んでいきますか?
まず大まかなエリアを決めたうえで、物件の築年数、最寄駅からの距離、部屋の間取り、日照条件などをチェックするのがおそらく一般的だと思います。
ただ、それだけでは将来後悔するかもしれません。
と言うのも、分譲マンションの場合、物件によって維持管理の面で大きな違いが出やすいからです。
販売チラシに記載されている情報では把握できない「管理」面のリスクをどうチェックするのか、基本的なポイントをご紹介します。
#1 必要な資料の収集
目ぼしい物件を見つけたら、物件の詳細情報として下記の資料を仲介業者を通じて入手するようにしましょう。
■総会議案書と議事録(過去2,3年分)
■管理規約・使用細則
■長期修繕計画書
#2 管理費の滞納状況
管理組合は、区分所有者から管理費や修繕積立金、駐車場等の施設使用料を毎月徴収していますが、それが確実に入金されているかどうかを確認しましょう。
それを知るには、毎年1回開催される定期総会の議案書に必ず決算報告が掲載されているはずなので、そこで確認します。
決算報告の「貸借対照表」中の「資産の部」(向かって左側)に未収金が計上されているかの有無、計上金額の多寡を確認しましょう。
たとえ会計収支では黒字だとがあったとしても、未収金がたまっていればその分キャッシュが少なくなっているわけですから、財政事情は厳しくなります。
また管理組合や管理会社が滞納者を長期間にわたって放置しているようなら、組合運営に不安があるマンションと考える必要もあるかもしれません。
#3 駐車場の稼働状況
あなたが車を所有している場合、そのマンションに空き区画があればラッキーと思うでしょう。
しかし、問題なのはその稼働状況です。
もし駐車場の空き区画が全体の2割を超えるようなら、管理組合の収益が予定よりもそれだけ減っているのですから、将来管理費等の負担が増えるリスクがあります。
特にそれが機械式設備の場合には、保守点検や修繕工事にも費用がかかるので高リスクと言えます。
#4 大規模修繕の実施状況
分譲マンションでは、外壁改修や屋上防水を含む大規模修繕工事をおおむね12~15年ごとに実施するのが一般的です。
検討中のマンションが築15年を超えている場合には、過去に大規模修繕を実施しているか、あるいは近い将来実施する予定があるかを長期修繕計画書や管理会社へのヒヤリングを通じてチェックしておきましょう。
管理組合の決算上は、修繕積立金の残高が多く順調な財政状況に見えても、大規模修繕の実施で大きく変動するおそれがあります。
相当の築年数が経過しているにもかかわらず、これまで大規模修繕が一切なされていない場合には、執行機関である理事会の議事録も入手して管理組合の運営が適正に行われているかをチェックするのもよいでしょう。
本テーマに関心のある方は、本日掲載されたSUUMOジャーナルの記事をご参照ください。
※ ブログ認知度向上にご協力いただければ嬉しいです (^▽^)/
↓ ↓