3月3日付の産経新聞に、下記の記事が掲載されていました。
パナソニックは、住宅用の蛍光灯照明器具から平成27年度中に撤退し、省エネ効率の高いLED照明に完全に切り替える方針を明らかにしました。
#1 実は伸び悩んでいるLED市場
既存の白熱電球等をより発光効率の高いLED照明に切り替えることで、電気料金の負担を大幅に軽減でき、初期費用を2~3年で回収できるということで、LEDの市場はこれまで大きく成長してきました。
しかしながら、この2,3年は伸び悩んでいます。その理由の一つは、出荷量こそ伸びているものの、メーカー各社の競争で価格の下落も進んだためです。
もう一つは、白熱電球に比べると蛍光灯の置き換えが業界の期待ほど進んでいないことが挙げられます。
その要因は、両者の発光効率の違いにあります。白熱電球と比較した場合、LEDの発光効率は5倍前後と圧倒的に大きいため、2年足らずで初期費用を回収できます。
しかしながら、従来の蛍光灯との比較ではLEDの優位性がまだそれほど大きくなく、初期費用を回収するのに5年程度かかるレベルでした。(※照明の寿命は、夜間のみの使用で9~10年程度)
#2 直管型LEDランプはまだ発展途上段階
ただ、昨今ではその直管型LED照明のイノベーションが進み、発光効率が2倍以上も向上し、初期費用の回収期間が2~3年にまでレベルアップしてきています。
【参考記事】
さらに、海外を含む大手メーカー各社では、現在2年以下で初期費用を回収できる商品の開発も進めています。
この「2年の壁」を破ることができれば、既存蛍光灯をLEDランプに置き換えるメリットがより明確になるため、一層の普及が進むことは間違いないでしょう。
国内メーカーでは、ロームやアイリスオーヤマが他社よりリードしている感がありますが、冒頭に紹介したパナソニックもこれに続けとばかり開発を進めています。
#3 非常用照明にLEDランプが許される日も近い?
パナソニックについては、建築基準法でLED照明の使用が認められていない非常用照明についても、「国土交通大臣認定制度」を利用して業界初となる直管式LED灯の認可を取得、昨秋発売しています。
残念ながらこの商品、まだ投資回収効果は良いとは言えませんが、各社が技術革新にしのぎを削れば、いずれ法律改正でLED照明の設置が容認される日も遠くはなさそうです。
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