マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

マンション内民泊の「包囲網」と「禁止ステッカー」の登場

 

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民泊については、住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日から施行されるのに先立って、3月15日から民泊事業の届出の事前受付けが始まります。

 

先日、マンション管理業協会がリリースした情報によると、

民泊利用の是非につき決議した管理組合のうち、「禁止」の方針を採択した割合は80%を超える一方、容認したのはほんの僅かに過ぎないとのことです。

 

<参考記事>

www.asahi.com

 

また、管理会社から状況をヒヤリングしても、民泊禁止を決議する傾向は(区分所有者自身が居住せず賃貸する)ワンルームなどの投資向けマンションでも同様に見られるとのことでした。

 

各地の自治体では、民泊を規制する条例を制定する動きも出ています。 

 

たとえば兵庫県の条例改正案では、住居専用地域での営業を全面的に禁止する方針を打ち出しています。

 

www.kobe-np.co.jp

 

新法では、分譲マンションで民泊を開設する際は「管理組合が禁止の意思がないことを確認する文書」の提出を義務付けます。

 

その届出書に添付する書類として、住宅の図面、登記事項証明書等に加えて
その住宅が分譲マンションの場合には管理規約の写しが必要となります。

 

さらに、管理規約に民泊利用の是非に関する定めがない場合には「管理組合に禁止する意思がない」ことを確認したことを証する書類が必要とのことです。

 

それでは、「管理組合に民泊を禁止する意思がない」とは何をもって確認するのか?

 

これは、国交省の資料「住宅宿泊事業に伴うマンション標準管理 規約改正の背景とポイント」によると、管理組合の理事会や総会における住宅宿泊事業を禁止する方針の決議の有無によります。


本資料によれば、民泊を行う当事者から周辺住民への事前説明を行う(承諾を得ることまでは求めない)ことをガイドラインで推奨することも検討中とのこと。

 

やはり、分譲マンションでは民泊禁止を選択する傾向が一般的と考えられる中、民泊の届け出が容認されるには、実務上かなり厳しい審査をクリアすることが必要なようです。

 

ただし、たとえ民泊禁止を管理規約で明確に定めたとしても、「違法民泊」が発生するリスクがないとは言えません

 

実際に、都心のマンションではすでにそうした事例が発生しています。

 

そんな中、マンション内の広報だけでなく違法ユーザーへの警告も含めて有効と思われる方法として「民泊禁止ステッカー」が登場しています。

 

マンション管理業協会では、1枚500円で販売中です。

 

<参照サイト>

マンション管理業協会/商品詳細 民泊禁止ステッカー

 【英語と中国語でも併記されたステッカー】

 

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顧問先のマンションでは、管理業協会のステッカーを参考に、管理会社が独自にラミネート加工して分かりやすい掲示を開始したところもあります。

 

なお、「NPO日住協」のサイトでは画像をダウンロードできるので、これを印刷して使用すれば無料ですね(笑)

 

www.mansion-kanrikumiai.or.jp

<参考記事>

 

yonaoshi-honpo.hatenablog.com 

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yonaoshi-honpo.hatenablog.com

 

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