マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

管理会社との契約更新時こそ見直しのチャンス!強かな交渉のススメ

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いま、管理見直しのコンサルティングをしているマンションの中で、リプレイス(管理会社の変更)検討案件にも携わっています。

 

その候補各社のプレゼンを聞いていると、単に委託金額だけの比較検討だけに止まらず、各種無償サービスの追加、もしくは品質的な担保となるコミットも行うケースも珍しくありません。

 

たとえば、下記のような提案があります。

 

【無償サービスの追加:例】

■ 長期修繕計画の見直し実施

■ 管理規約の改正案の提示

■ 竣工図面の電子データ化

■ 専有部のトラブル発生(漏水事故、カギ紛失など)への業者取次ぎサービス

 

【管理品質の維持向上に資する業務の約束:例】

■ フロント担当者による巡回点検(月3回)

■ 清掃状況の現場チェックと管理員への指導(月1回)

■ 理事会議事録の早期提出(開催後1週間以内を目安とする)

 

こうした提案に触れてみて、ふと考えてみました。

 

通常の場合、管理会社は既存の顧客(管理組合)に対して契約更新だからと言ってこのような提案を行うことはまずありません

 

いわば「新規顧客限定のキャンペーン」だと言えます。

 

そこで、実際にリプレイスを検討するかはともかくとして、今の管理会社と契約を更新する際には、上記のような対応を受け入れることを条件として理事会から要望してみてはどうでしょうか。

 

と言うのも、

「マンション管理適正化法」の施行後、管理委託契約の「自動更新」は認められなくなりました。

 

つまり、たとえ同仕様・条件での更新だとしても、期間満了3ヶ月前までに管理会社が管理組合に対して契約更新の申し出を行い、重要事項の説明を経て総会決議を得ることが必要とされているのです。

 

したがって、管理会社から現状と同条件で契約更新の申し出がなされたら、カウンターオファーとして彼らが新規受託のために他のマンションに提示している付帯条件も付けるよう要望を出してみるのです

 

委託金額の減額にはなかなか応じてくれないかもしれませんが、顧客満足に資するような付帯条件の追加については意外に応じてくれる可能性が高いと思います。

 

それに、もし断られたとしても別にこちらが損をすることもありません。

「ダメでもともと」のスタンスで行きましょう。

 

管理業界は割と他社の動向について疎いところがあるので、「他社はこんなこともやってくれるそうだけど、おたくはやらないの?」と、かますだけでも効果は大きいのではないでしょうか。

 

以上、「賢い消費者として強かさに交渉することのススメ」でした。

 

 

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