マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

日経新聞の管理規約改正の記事は、まるで大衆紙並み?!

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先日の日本経済新聞の一面に、「マンション管理費で忘年会ダメ」という記事が掲載されていました。

www.nikkei.com

今回およそ4年ぶりに標準管理規約が改正される予定で、改正の目玉の一つとして「コミュニティ条項の削除」の趣旨を分かりやすく紹介したかったのでしょう。
 
しかし、この記事を読んで、率直なところ失望を禁じ得ませんでした。
 
日本を代表する経済紙にもかかわらず、しかも夕刊とはいえ一面の見出しがこの記事かと・・。
 
 
もし、「コミュニティ条項の削除」に関する論点を記事にするなら、管理組合と自治会の棲み分けについてもう少し突っ込んだ記事を書けたはずです。
 
【過去記事参照】
 
それに、今回の規約改正では、もっと大きな目玉というべき論点もあります。
 
 
それは、管理組合や理事会の運営に第三者のサポートを導入することを想定した規約案の提示がなされているということです。
 
【参考記事】
分譲マンションがわが国に登場して半世紀以上経ちますが、管理組合の運営は「居住者自治主義」の理念にもとづいたものでした。
 
しかし、築年数が経つにつれて区分所有者の関心が薄れ、管理会社任せとなるだけでなく、酷い場合は総会の運営さえも丸投げする組合も決して珍しくありません。
 
その結果、割高な委託費や修繕費の負担を強いられたり、管理会社の手に負えなくなると契約打ち切られスラム化してしまうケースも見られます。
 
 
知識も、情報も参加意欲もない「三無主義」では大切な資産価値を守ることは到底できないのです。
 
 
区分所有者個人はいざとなれば区分所有権を売却して手離れできますが、管理組合としてはマンションが存在する限り、これを健全な状態で維持する責任があります。
 
 
そうした懸念を踏まえて、マンション管理士など専門家よる第三者管理のスキームも導入しやすくしようというのが今回の規約改正の目玉だと私は考えています。
 
 
日経新聞といえば、現場での取材にもとづいた「マンション誰のものか」を読み、とても勉強させて貰いました。
 
 
ぜひとも、かつての連載を超えるクォリティの記事の再来を期待したいものです。
 
 

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