マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

素人がプロと直接交渉して条件闘争に勝てるのか?

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マンション管理組合からご相談を承っていると、不思議に思うことにしばしば遭遇します。

 

その一つが、管理組合自らが相対で管理会社に委託費の減額を要求するという行為です。

 

それ自体は、別にヘンではありません。

 

問題は、そのやり方にあります。

 

何でもそうですが、利害が相反する相手と交渉をして自分が望む条件を勝ち取るには、それなりの準備が必要なはずです。

 

管理委託費の金額に関する交渉ならば、

◆本来の適正金額はいくらなのか?

◆その根拠はどこにあるのか?

◆もし交渉が決裂したら、次にどういう手を打つべきか?

といったことをあらかじめ検討してから交渉に臨むべきです。

 

しかしながら、実際によく耳にするのは、そうした準備もなく「徒手空拳」のまま管理会社に減額を要請したり、あるいは現状の金額の内訳や根拠を質問して、その交渉の手掛かりにしようとする行為です。

 

これでは、交渉に勝つのは困難と言わざるを得ません。

管理会社から言えば「赤子の手をひねる」くらい簡単でしょう。

 

敵は利益相反の相手で、しかもプロなのです。

その相手に、直接委託費の計算根拠を尋ねて「正解」を教えてくれるわけがありません。

 

もし自分自身が逆(管理会社)の立場だったら、よく分かるでしょう。

 

交渉相手が、自分自身にくらべて十分な知識も情報もないと分かっているのに、自分が損をするような妥協をしますか?

 

あんまり相手にしつこく言ったら、社交辞令程度の譲歩をして「これが限界ですよ」とくぎを刺されるくらいが関の山です。

 

それをするくらいなら、他の管理会社から相見積を取る方がまだマシです。

 

でも、それも限界があります。

 

本当に管理会社を変える気があるならまだしも、「当て馬」にされそうだと他の管理会社に思われたら、その相見積も「本気の値段」には決してなりません。

 

実際のところ、現在の顧問先の某マンションでも他の会社の相見積もりまで取って、管理会社に減額を迫ったところ3割ほど下がりました。(当時、当社はまだ顧問ではありませんでした。)

 

しかし、当社が今年顧問となり、「管理コスト適正化診断」を経て再度専門業者の変更も含めて見直したところ、さらに3割下げることに成功しました。

 

つまり、当初の金額の半分くらいになったというわけです。

 

メジャーリーグの年俸交渉では、選手は自分の代理人としてプロのエージェントと契約して交渉に臨みます。

 

もちろん、エージェントには高額の報酬が支払われているはずです。

 

しかし、そのコストを払ってもなおそれを上回るベネフィットがあるから、選手は交渉を彼らに依頼するのでしょう。

 

そのベネフィットとは、自力で交渉した場合の年俸との差額であったり、それに費やす時間の節約や、精神的な疲労からの解放かもしれません。

 

管理組合もそれと同じだと思います。

 

「有能なエージェント」を見つけることが、問題解決の近道かもしれませんよ。

 

 

どうも有り難うございました!

 

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