マンション管理士|村上智史の「士魂商才」 

無関心な居住者が多いマンション管理組合に潜む様々な「リスク」を解消し、豊かなマンションライフを実現するための「見直し術」をマンション管理士:村上智史(株式会社マンション管理見直し本舗 代表)がご紹介します。

管理組合ならではの安全・高利回りな資金運用法

管理組合は、将来の大規模修繕工事に備えて、修繕積立金会計でその資金を貯めています。

では、その資金をどのように運用していますか

管理組合のおカネですから、元本保証が付いている安全確実な方法を選択するのは当然でしょう。

その場合の選択肢として必ず挙がるのが、銀行の定期預金や住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」です。

しかし、これらの金融商品は下記の通り驚くほど金利が低いのが現実です。

<平成26年10月現在>
 ・定期預金金利(メガバンク 3年物)
  0.025%(税引前)
 
 ・すまい・る債(利付き10年物)
  0.337%(年平均・税引前)

残念ながら、この金利水準では預金残高を増やすことはできません。

でも、管理組合だからこそできる高利回りな資金運用プランがあります。


しかも、利回りは多少変動するものの元本は確実に保証されるので、その点でリスクはないといえます。

「そんな虫のいい方法があるワケない」と思いますか

でも、実際あるんですね。

それは「光熱費の削減対策」です。

では、なぜ光熱費の削減が、安全・高利回りな投資運用手段になるのか

たとえば、共用部の照明をLEDに切り替えるとします。

その費用に100万円かかるとしましょう。

しかし、その効用として毎年の光熱費が25万円減るとしたら、どうでしょうか。

そのLEDの寿命が10年間だと仮定します。

10年間トータルの資金収支は、25万円×10年間(光熱費減)=250万円から100万円(初期費用)を差し引いて150万円のプラスです。

キャッシュフローを見るとどうでしょう

最初に100万円を投資したためその回収に4年を要しますが、その後6年間は毎年資金残高が25万円ずつプラスに増え、結局10年後には150万円増えること
になります。

この10年にわたる投資利回りを年平均で単純計算すると、なんと15%にもなります(※インフレ等による減価率を考慮していません)

冒頭に挙げた金融商品とは比べるまでもない大差です。

しかも金額に誤差は生じてもコスト削減自体は間違いないので、元本を毀損することもありません

これほどまでに大きな利点があるにもかかわらず、実践できているマンションは意外なくらい少ないのが現実です。

それは、「LEDは値段が高い割に暗い」などの初期の悪評による影響もあるかもしれません。

でもそれ以上に、

・LED照明灯の購入⇒ 単なる支出ではなく「投資」

・光熱費の削減  ⇒ 単なるコスト減ではなく「投資回収の結果としての資金増」

という投資運用手段としての視点が欠けているからだと思います。


どうも有難うございました
 

 

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